ゴルフ経験ほぼ皆無の少年が大会で優勝
このほど、ニュージーランドで開催された中等・高等学校協会(AIMS)のゴルフ大会で、優勝した少年が話題となっている。
彼の名前はベイリー・ティパ・タラウ君(12)。自閉症スペクトラムのベイリー君にとって、実はゴルフ経験はほぼ皆無だった。
数ヶ月前、彼がいつも棒を振っている事に気づいた補助教員が「ゴルフをやってみないか」と提案したことをきっかけに、3ラウンドだけプレーしてみたというのだが、たったそれだけの経験で今回のゴルフ大会では見事優勝し、金メダルを獲得したというのだから驚きである。ちなみに、この日、彼は借りたクラブを使い、バスケットボールスニーカーを着用していたそうだ。
自閉症の少年の才能を引き出した補助教員
補助教員によると、ベイリー君は明らかにゴルフの技術的なことは何もわかっていないものの、ただこのスポーツを愛しているという情熱が強く、それが原動力になっているという。ショットの良し悪しや時間がかかりすぎたなど、そんなことではまったく動揺しない。なぜなら、ただショットを打つのが好きだからである。そんな性格も、また良かったのだろう。
学校では誰とも話すことのないベイリー君をスポーツの世界に導くのには苦労もあったそうだが、彼の努力は大きな実を結び、今ではゴルフの天才とまで言われている。
正式なトレーニングをほとんど受けていないにもかかわらず、権威あるユース・ゴルフ・トーナメントで金メダルを獲得したベイリー君は、ニュージーランドではスーパースターのような存在となった。そして、現在、地域社会は一丸となって資金を集め、彼がこのスポーツで最大限の可能性を発揮できるよう、あらゆる方法を模索中だ。彼のために立ち上げられたクラドファウンディングのページには、こう書かれている。
ゴルフはお金のかかるスポーツなので、ベイリー君が夢を追求できるよう後押ししましょう!
才能のある若者の未来を、地域全体で応援するこのような取り組みは素晴らしいですね。