1駅歩いてちょっとした運動を…そんな人は少なくないだろう。普通はそんなことが取り上げられることはないのだが、今ツイッターで駅から駅まで移動する映像が爆発的に人気になっている。
それがこちらである。
Just watchpic.twitter.com/oE8yi9nUrM
— Old Holborn✘ (@Holbornlolz) 2017年3月14日
最初は何が始まるんだ?という感じ。しかし、電車が駅に着くと…
はや!!
ドアが開くと同時に全力疾走!次の駅まで走るというのか!!
改札もするりと通過。
階段、人ごみ、カーブ…さまざまな障害物を乗り越えていく。間に合うのか?…間に合ってくれ!!
来た!!間に合った!!
おめでとう!さながらフルマラソンを完走したランナーのようだ。タオルをもって駆け寄りたいくらいだ。周りからも鳴り止むことのない拍手。見てるこっちまで達成感を覚える。
でもいったい何と戦っているというのか?
チューブチャレンジ
実はこれは「チューブチャレンジ(またはレースチューブ)」という競技(?)の一環。ルールはロンドンの地下鉄のすべての駅をどれだけはやく回れるかというもの。その際、もちろん電車は使ってはならないが、バスは使ってよい。1つの駅を「訪れた駅」としてカウントするためには「降りる」または「乗る」という行為が必要なため、理論上最速なのは一度降りた電車に次の駅で乗るということだ。
歴史は意外にも古く、ギネスの公式の記録では1961年に初めての記録が認定されたとされている。その記録は、20時間27分。一日弱くらいの時間だが、これが早い記録なのか遅い記録なのかわからない。その後は記録が更新されていき、現在の最高記録は15時間ほど。
一時はロンドンだけでなくほかの地域でも盛んに行われたようだ。
こちらはそのシンガポールバージョン。リレー形式になっている。
なんと車椅子バージョンも
かなりのスピードでこれなら間に合うんじゃないか、と思ったが…
目の前に階段が…これでは進むことができない。
動画の最後にはこんな言葉が。
ロンドンの地下鉄ではたった25%の駅しかスロープが用意されていない。ロンドン交通局へ、車椅子の人がロンドンの地下を自由に移動できるようにしてください。
こういったメッセージ性のあるキャンペーンはほかにもあり、
Ashlyns School Sports Leaders raised over £2,000 for the Hospice with The Tube Challenge! https://t.co/rncelS7j7F pic.twitter.com/f3N5HHa6TR
— Hospice of StFrancis (@Hospicstfrancis) 2017年2月15日
こちらはチューブチャレンジを通して、末期患者のための施設であるホスピスの資金を集めた模様。
再ブームなるか
話題の動画も実は2014年にユーチューブで公開されたもの。しかし、これが先日ツイッター上で公開されるとあっという間に10万リツイートを超えた。この反応を見ると、また流行りそうだ。
でも駅で人が走り回るというのはいささか迷惑な気がしないでもないが…チューブチャレンジをするときは、混雑時は避けてほしいと願う筆者である。
参照 Twitter1、2、YOUTUBE1、2、The Tube Challenge、TubeChallenge.com、Guinness World Records