奇妙すぎる生物
皆さん、こちらの奇妙な生物をご存じだろうか?
Our #roadsafety sculpture #Graham is now in #Bendigo – here with Mayor Rod Fyffe pic.twitter.com/5PL7GNBCuu
— TAC (@TACVictoria) 2016年10月4日
後ろのおっさんの顔も奇妙なほど赤いのも気になるが、今回紹介したいのはその手前の方だ。
初めて見るという方がほとんどかもしれないが、SNSで見かけたことあるぞ?という方もおられるのではないだろうか。筆者もその一人だった。
手足など、基本的な体の構造は私たち人間と同じだ。しかし、胴体についた謎のブヨブヨした物体。耳のない顔。首がなくのっぺりとした見た目。奇妙というか、はっきり言って気持ち悪い。
しかしこの生物を気持ち悪いとはあまり言ってられないようだ。なぜならこの生物、交通事故にあっても生き延びることができるようにデザインされた人間の姿だというのだ!!
私たちは交通事故には耐えられない…
考案者であり、主に車の安全性を研究するデイビッド・ローガン博士(オーストラリア)は、この模型「グラハム(Graham)」を発案したきっかけについて次のように語っている。
「私たちはどんなに体を鍛えても、交通事故に耐えられない。なぜなら、私たちの体は交通事故を想定して作られていないからだ。」
そこで事故に耐えられる体を作ってみようということで、医学の専門家やアーティストと協力して作られたのが「グラハム」というわけだ!
それでは、なぜこのような奇妙なフォルムになったのか?
そのグラハムの交通事故に耐えるために備わった特徴をいくつか紹介していくことにしよう!
①新たな関節出現!
まず最初にご紹介したい特徴は、足のスネあたりに加わった関節だ!
この関節が加わったことによる一番の変化は、驚異的なジャンプ力を得たことだ。つまり、急に車が来たら、ジャンプして回避しろということだ!
さらに柔軟性も増し、衝突した時の衝撃を最小限に抑え、骨折のリスクを大幅に下げるという。そして、その関節は前後ろ、両方に曲がるというのだから、弁慶の泣き所であるスネはもうなくなったも同然だ!
これはでかい!!!
②謎のブヨブヨ
そして一番、私たちの目を惹くのが、胴体についた謎のブヨブヨである。
近くで見ると、陥没した乳首のようなものが付いていてグロテスクだ・・・。
しかしこれ、ただの気持ち悪いブヨブヨではないようだ!なんと、陥没した乳首のような空気腔から空気を取り込み、衝撃を吸収する天然エアバッグなのだ!
肋骨の間に配置された天然エアバッグは層を構成し、肋骨では吸収しきれない衝撃を吸収し、心臓などの内臓を守るのだ!
③首のない平たい顔
次に特徴的なのが頭の部分だ。
耳がないのは、出っ張っている部分はケガをしやすい、それなら最初からないほうがいいという考えからだ。鼻が低いのも、その理由からである。その結果アジア人顔負けの平たい顔になったわけである。
さらに、太って見えるのは、衝撃を吸収するために脂肪が皮膚の下に蓄えられているからである。
また首がないのは、脊髄を守るために肋骨が首骨まで進出してきたからである。
しかし、動作は制限されてしまい、振り向くことができなくなってしまったようだ・・・。
交通事故で死ぬよりはマシだと考えたのだろうか。
こうなりたい?
そんなコンセプト人体模型「グラハム」は2016年10月頃からオーストラリアのビクトリア図書館を最初に、オーストラリア中を移動し、各地で展示されてきた。(2017年の展示は未定。)
それはそうと、皆さんいかがだろうか?
この見た目からは想像できない能力の高さには感心せざるを得ない。
しかし、この姿に進化するくらいなら、自分は今の姿のまま交通事故で死んだ方がまだマシだと思うのは筆者だけだろうか・・・。
↓こんなコラ写真を見つけてしまった、、
@wefail Thought you’d enjoy this https://t.co/QsxpExoBTm #meetgraham I don’t have a good feeling about this. pic.twitter.com/wUFOvUHwe1
— Sebastian De Rossi (@derossi_s) 2016年8月26日
↓【グラハムのプロモーションビデオ(英語)】内容は今回の記事とほぼ一緒だが、英語に自信のある方はこの動画も是非!