【デマ拡散】水族館のマグロが水槽壁にぶつかり死亡。「フラッシュのせい」としたデマが広がり問題に!

事件

「マグロがフラッシュで死んだ」誤情報が拡散し問題に

ゴールデンウィークや夏休みなど、大型連休が待ち遠しい今日この頃。

水族館にいって魚を見て楽しむご家庭も多いのではないだろうか。

筆者(手羽先)も遊びに行こうかと水族館について調べていたが、ふとこのような刺激的なニュースが目に飛び込んできた。

「水族館のマグロがカメラのフラッシュで死んだというデマが拡散されている」というニュースだ。

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発端となったのは、Twitterに投稿されたとある動画である。

沖縄にある美ら海水族館で2013年に撮影されたものだ。ショッキングな映像なので、閲覧には気を付けてほしい。

この動画が「美ら海水族館でフラッシュに反応したマグロが水槽に衝突して死んじゃった 皆フラッシュやめようね」というツイートとともに拡散し、

「マナーを守れ」「フラッシュする人間は死ね」といった過激な誹謗中傷に発展した。

そんな中、「美ら海水族館側はフラッシュ撮影を許可している」「マグロの事故とフラッシュには因果関係は一切ない」という事実が浮上し、ますます事態は混乱してしまったのだ。

火元となっていたツイートは訂正されているが、まだ死因が独り歩きしており、多くの人が誤った情報を拡散してしまっている。

本当にカメラのフラッシュで魚が驚くということはあるのだろうか。

専門家の意見を調べ、詳しく検証してみよう。

水族館でフラッシュはOK?NG?

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美ら海水族館の公式サイトには、写真撮影についてこのように記述されている。

館内の撮影について

個人のご利用(記念写真)であれば、館内での撮影は自由です(フラッシュ可)。ただし、他の方のご迷惑にならない範囲内での撮影に限られます。
業務撮影に関しては事前申請が必要です。

※太字部分については筆者が強調。

おすすめの撮影ポイントや上手な撮影の仕方も記述されているので、全面的に許可されているようだ。

ただし、光に敏感な深海魚のいるエリアでは禁止されているので注意。必ず撮影禁止の標識がないかチェックしよう。

次に、なぜフラッシュをたいても問題がないのかを説明しよう。

この水族館の水槽を手掛けた日プラの資料によると、何層にも重なったアクリルパネルで作られており、層の屈折効果で強い光を通さない仕組みになっている。

特に美ら海水族館の水槽は、ガラスを超える強度と透明度、無駄な反射や光を抑える効果があるとして世界的にも有名なのだ。

そのため、他の水族館でのフラッシュ禁止は、

・深海魚などの光に敏感な魚がいるから

・水槽がガラスでできており、光を通してしまうなどの設備の違い

・人が密集している中で、光が目に入りトラブルになる可能性があるから

といった理由から設けられていることが多い。水族館に行った時には、チケットとともに渡されるパンフレットには必ず目を通そう。

ではなぜこのようなデマが広がったのか?

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水族館によってルールは異なっている、という基本的な前提を知らない人が多かったからだ。

自分が行った水族館ではフラッシュは許されていない!非常識だ!と一緒くたにしてしまっていた人は、これからは注意してほしい。

人は情報を手に入れると、どうしても自らの知識や経験といったバイアスをかけて判断してしまう。ここまでは仕方ない。

しかし、手に入れた情報の正確性すら確かめずに人を批判するということは絶対してはいけない。
そう思うのは筆者だけではないだろう。

今回の騒動でここまでの混乱を招いてしまったのは、こうした誹謗中傷が主体になって拡散されてしまったからである。

自分の発言に責任を持たず逃げるのは、卑怯なだけでなく、世の中をもっと生きづらくしているのではないだろうか。

もしあなたが真実だと思って誰かを傷つけてしまい、それがデマだとわかったらどうするだろうか。

参照:Youtube 美ら海水族館日プラ

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