無人飛行物体(ドローン)を無傷で強制着陸させることができる銃、ドローン・ガン
世界中で、そしてここ日本でも無人飛行物体、いわゆるドローンの普及が目覚ましい。思い出の映像を綺麗な空撮映像で残したり、子どものおもちゃにと大人気だ。しかし普及にともなって事故、事件に関するニュースも増えてきた。そんな背景から生まれたのがこの製品。ドローン・ガン(DroneGun)だ。
オーストラリア、シドニーの会社ドローン・シールド(DroneShield)が開発したこのドローン・ガン、不法ドローンを強制的に着陸させることができるのである。しかも無傷で。
このドローン・ガンは、対象となるドローンに照準を合わせて引き金を引くことで、ドローンと操縦者間の通信を無効化し、操縦不能にすることができるのだ。
なんと利用範囲は2㎞もあり広範囲をカバー。もちろん操縦者がドローン搭載のカメラで映像を見ている場合も、見れなくしてしまう。
撃ち落とせば話が早いのでは?そう思った人もいるかもしれない。しかし、そのドローンに爆弾等の危険物が積まれている可能性がある場合、それはできない。そこで、ドローンと操縦者間の通信を無効化、そして乗っ取ってしまう方が得策なのだ。
それを可能にするのがGPSジャミングとう技術だ。このドローン・ガンで言うと、2.4~5.8GHz周波数の通信を妨害(ジャミング)し無効化しているのだ。ドローン・ガンは銃でありながら、実際に撃つのは弾ではなく電磁波という訳だ。
さらにオプション機能として、ドローンを操縦者のところへ強制的に帰すことも出来、操縦者を特定することも可能だというのだ。すごい。
技術的にはイメージしずらいかも知れないが、実際にドローン・ガンの使用にはトレーニングは不要。必要機材も、ドローン・ガン本体とバッテリー等の入ったリュック1つ(合計約6㎏)でOK。
しかし、残念ながら現状日本やアメリカなどでは、法律的な理由でまだ販売はされていない。海外ではISISがドローンの積極的な使用を開始したと報道があったり、日本でも首相官邸の屋上に放射性物質の載ったドローンが墜落しているのが発見されたりと、ドローンに関する事件事故が多くなってきているので法整備が待たれるところだ。
参照元:droneshield、youtube