万が一ミサイルが飛んできたとき、どうする?
北朝鮮により発射された中距離弾道ミサイルが先日、日本上空を通過したというニュースが話題となった。
今まで幾度となく繰り返されてきた北朝鮮の核実験だが、さすがに日本の上空をミサイルが通過したとなると、不安に思う人も多いだろう。
「ミサイルの発射を知らせるJアラートの通知が来た場合、速やかに避難する」ということはよく耳にするものの、「そのあとどうすればいいのか」はあまり知られていないような気がする。
そこで、実際にミサイルが飛来した場合にやるべきことを調べてみたので、みなさんにもお伝えしておきたい。
核爆弾から身を守るために覚えておきたいこと
※この画像はイメージです。
自分や大切な人を守るためには、緊急時に正しい行動を取ることができるかどうかにかかっていると思う。
ここで改めて、ミサイルが日本に向けて発射された場合にするべきことをまとめてみたので参考にしていただきたい。
1.地下、もしくはレンガやコンクリートでできた建物に入る
(近くに建物がまったくない場合は、地面に平らに横たわり、頭部を守る)
2.特に指示がない限り、少なくとも24時間は建物の内部で待機することが望ましい
3.失明する恐れがあるため、核爆発の光を見ないこと
4.ゆっくりと鼻から息を吐き、濡れた布でまぶたやまつげ、耳を拭く
5.1番外に着ている衣服を脱ぎ去る(それだけで90%の放射性物質を除去できる)
6.可能であれば、石鹸を使い、シャワーで身体を洗い流す(皮膚をこすらない)
7.シャワーできない場合は、衣類に覆われていない肌を濡れた布で拭く
8.シャンプーのあと、コンディショナーは絶対に使用しない
9.何をすべきか、どこへ行くべきか、避けるべき場所がどこか、ラジオやテレビで情報を集める
また、核攻撃に備えて、事前に避難経路の確認・非常食の準備をしておくことも大事だ。
なぜ?核爆発の後は、コンディショナーを使用しないこと!
上記でミサイルが発射された場合にするべきことをご紹介したが、中でも意外だったのが、「ミサイルの着弾後、コンディショナーを使ってはいけない」ということだ。
※画像はイメージです
・・・・・なんで?
ミサイルとコンディショナーのつながりって何??
多分、ほとんどの人は私(吉川ばんび)と同じ反応をしたと思う。
まったく想像がつかなかったが、実はこれ、髪の毛の物理的特性と、コンディショナーの化学的性質が関係しているとのことなのだ。
ミサイルの着弾により核弾頭が爆発すると、周りにある建物や生き物などが焼却され、ウランやプルトニウムを含む放射性粉じんと化する。「死の灰」とも呼ばれるこの粉じんは空中を舞い、やがて落下して私たちの衣服や皮膚、髪の毛に付着する。
核爆発で生き残った場合、可能な限り早く、石鹸とシャンプーを使って全身の粉じんを洗い流す必要がある。
しかし、私たちの髪の毛は、キューティクルにコーティングされており、その表面が剥がれることがある。そして、粉じんに含まれる細かい放射性粒子は、この隙間に入り込む可能性があるのだ。
コンディショナーには、キューティクルを整えて、表面を滑らかにする特性がある。
そのため、シャンプーで洗い流せなかった放射性粒子が表面の隙間に残った場合、コンディショナーを使うことで、粒子を髪の毛の内部に閉じ込めたままフタをしてしまうことになる、ということだ。
また、コンディショナーは粘着性が強く、洗い流しても髪の毛に残っていることが多い。そしてこの油性化合物は、放射性粉じんを髪の毛に付着しやすくするため、被ばくの可能性が高くなることもあるそうだ。
化学者のペリー・ロマノウスキー氏はそういった理由から、コンディショナーだけでなく、オイルを含む保湿ローションや化粧品も身体に塗布しないように注意を呼びかけている。
実際にミサイルが日本を襲ったとしたら、私たちはパニックに陥りやすいと思うが、こういった知識は覚えておいたほうがよさそうだ。
緊張が高まる北朝鮮との関係
今、北朝鮮との国際関係は悪化しており、日本やアメリカを中心に各国で緊張が高まっている。
そして先日の核実験に引き続き、北朝鮮は現在、「グアム周辺を中長距離弾道ミサイルで攻撃する作戦計画を検討中だ」と発表している。
だからといって、ミサイルによる攻撃に常におびえながら生活する必要はないが、万が一の場合に備えておく事は重要な事である。
もし、北朝鮮のミサイル発射によるJアラートやサイレンが鳴ったとき、あなたの身を守るために、この記事に書いてあることを思い出していただけると幸いだ。
ちなみに、北朝鮮が実際にミサイルを打ち込んできた際にどうするべきか、こちらでもクイズ形式で紹介しているので、挑戦してみてはいかがだろうか。