「結婚は人生の墓場」とは言い得て妙である
みなさんは結婚されて幸せだろうか。自分にピッタリなパートナーや子どもたちに恵まれ、楽しい日々を送っている人が多いだろう。
しかし、世の奥様方、旦那様方のなかには愚痴を漏らしている方も多い。ネットで結婚について調べても、悩みを語る声ばかりがヒットする。中には、もう離婚したいくらいの苦痛を味わっている人も・・・。
今回お届けするニュースは、そんな結婚がもたらしたとある男性の悲劇だ。
ホームレス支援サイトで紹介された一人の男性
この男性の名前はマルコムさん。イギリス・ロンドンにある森林公園で保護されたホームレスの男性である。
ホームレス支援団体「エマオ・グリーンウィッチ」は支援を募るため、公式サイトで彼がホームレスになり、社会復帰するまでの経緯を紹介している。
職員は、マルコムさんがホームレスになってしまった経緯に衝撃を受けたのだという。
彼は25年前まで、ロンドンから西へ離れた、ファーンバラという街で庭師をしていた。当時は仕事に没頭し、とても幸せだったのだという。今でも剪定作業が好きなのだそうだ。
しかし、彼の幸せな日々は結婚を機に崩れてしまう。
マルコムさんの妻は、結婚して以来、家の外で長時間過ごすことを許さなかったのだという。家の中では行動を監視し、コントロールしようとしてきた上、時間を割かないと激怒するような日々が続いていた。
彼は長い間この辛い生活に耐えてきたが、我慢できなくなると「もう出ていこう」と決心したのだという。
そして家族に何も言わず荷物をまとめ、10年間にわたり家に帰らなくなったのだ。
その後、キングストン近郊の森林公園にキャンプをしながら、高齢者向けコミュニティセンターの庭園の手入れをして生計を立てていた。
10年の月日のあと、支援団体に保護される
彼を保護した団体は、まず彼の妹に連絡を取ることを勧め、近隣にある別の保護施設へ連れて行った。
妹が最後に彼と会ったのは10年前であり、とっくに亡くなっているものだと思い込んでいたのだという。今でも妹とは良好な関係を築いており、電話や手紙を交わしているのだそうだ。
現在マルコムさんは、近所の店で商品陳列や輸送などの仕事をしており、更に休みの日には、ホームレスへの募金活動を行っているのだという。
ストーリーの最後には、彼からこのようなメッセージが添えられていた。
「私に2回目のチャンスをもたらしてくれた、”エマオ・グリーンウィッチ”を、もっと多くの人に支援してもらいたいと思っています。彼らに家や仕事を貰い、社会生活を送れるよう導いてもらえたからです。
この団体には感謝しきれません。また私の人生が軌道に乗りつつあるのですから。」
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マルコムさんが社会復帰できるようになって何よりである。
だが筆者はこの記事をみて、「マルコムさんの奥さんは、捜索願も出さず何をしているんだ!?」と憤りを感じた。
10年に渡り失踪しても誰も気づかなかったという事から、彼が非常に孤独だったことが伝わってくる。私たちの感じる以上に、彼の過ごした10年間は寂しいものだったかもしれない。
一方で、こうした夫婦のいさかいが原因で家出をする人は、日本においても少なくないようだ。「妻(旦那)家出」と検索するだけでも、大量の悩み相談がヒットする。
家庭内の問題はできることなら夫婦内で解決することが望ましい。だが、もしあなたの近くにお悩みの人がいたら、少しでも相談に乗ってあげるといいだろう。
参照元:Emous Greenwich