バルト三国の一つ、リトアニア。この国の首都ヴィリニュスの中に少し変わった場所がある。
なんと、リトアニアから独立した「ウジュピス」という国があるのだ!!!
リトアニアの首都にある”もう一つの国”
そんな国聞いたことないよ!と思う読者も多いだろうが、当然である。なぜなら、ウジュピスは正式な国ではない。
ウジュピスは独自の憲法・大統領・国旗を持ち、「共和国」を名乗っている。だが、1997年に勝手にリトアニアからの独立を宣言しただけで、国連からも認められていない。
ここまで聞くと、暗い独立問題の話か…?と思うかもしれないが、ウジュピスは非常にユニークで、人気の観光地である。
今回はユーモアに富んだウジュピスについて、是非お伝えしたい!
独立記念日は4月1日!
ウジュピスには昔から、一風変わったアーティストが数多く住んでいた。
彼らは暇だったのだろうか。なんと1997年に勝手に独立を宣言し、4月1日を独立記念日に制定した。エイプリルフールを記念日にするなんて、ジョーク感丸出しである。
ちなみに、通常はビザなしで”共和国”に訪れることができるが、独立記念日の4月1日のみ検問が行われる。イベントとして楽しんでいる様子が伺えるな!
町全体がアーティスティック!
芸術家が多いこの国には、町中至るところにアートが描かれている。
なかなか奇抜なものも混じっているな…
以前はお世辞にも治安が良いとは言えなかったが、近年は落ち着いている様子。珍しい観光地として人気があるのも頷けるな!
憲法がユーモアすぎる
ウジュピスが掲げている憲法は、非常に独特なものとして有名である。
例えば、
6. 人は皆、恋をする権利を有する。
16. 人は皆、幸せになる権利を有する。
と、まともなものから、
3. 人は皆、死ぬ権利を有する。だが、義務ではない。
12. 犬は、犬である権利を有する。
13. 猫は、必要なときには主人を助けなければいけないが、主人を愛する義務はない。
と非常におかしなものも存在する。憲法に動物が入ってくるって、緩すぎるでしょ!
ウジュピス憲法は39の条文から構成されているので、気になった人は是非チェックしてもらいたい。
心暖まるハッピーな国
このようにウジュピスは、非常にユーモラスたっぷりの国であった。
独立問題と聞くと、激しい運動を思い起こすかもしれないが、ここにはそのようなものはない。皆が楽しくハッピーに暮らしているだけなのだ。
なぜ彼らは独立したのか。その答えは、ウジュピス”共和国”憲法第5条に隠されているように思われる。
5. 人は皆、ユニークである権利を有する。
この国が一つのアートなのだろうか、と思う筆者であった。
撮影:edamame.編集部