性被害に遭った少女の受け入れを拒否
インドのウッタラーカンド州デラドゥンにある寄宿学校に通っていた16歳の少女。
2018年8月14日、少女は同じ寄宿学校に通う17歳の少年4人にレイプされるという痛ましい事件の被害者となった。
当初、寄宿学校は事件を隠蔽しようとしていたが、1か月後の9月17日に事件が明るみになったという。少年たちは拘束され、学校長や管理者、寄宿学校の管理人など隠蔽工作に関わった5人が逮捕された。
当然ながら、性被害にあった娘を加害者たちのいる寄宿学校に通わせたくないと親なら誰しもが考えるだろう。その後、両親は市内にある2校に転校手続きの申し込みをしたのだが、学校側からの返答は耳を疑うものだった。
彼女の受け入れはできません。学校の風紀が乱れますから。
モラルを問われるインド社会
これを受け、両親は法的な手段を取り学校側を訴えることを検討しているという。
Admission Impossible? Gang-Rape Victim Denied Seat; Schools Say She Will ‘Spoil The Atmosphere’https://t.co/NCrV9RYQfo
— Swarajya (@SwarajyaMag) 2018年10月22日
近年、インドでの性被害の実態は国際社会のなかでも問題視されているが、何の罪もない被害少女に残されたかすかな希望が非情にも断ち切られるなんてことはあってはならないことである。
当然ながら、インド国内はもとより海外からも「恥を知れ!」「この学校にペナルティーを課すべきだ!」「少女たちは性被害に遭ったうえに社会の被害者にもなるのか!」と学校側は非難を浴びることとなった。
一部メディアでは少女が妊娠したと報じられているが、今後、両親の訴状が受理され、1日も早く少女が新しい環境で新たな一歩を踏み出せることを願いたいものだ。