腐ってたら絶対に捨てろ!
何日も放置した弁当に口をつけるなんてとんでもない話だが、例え食べてしまってもせいぜい熱がでたり下痢をしたりするくらいだと想像するだろう。
しかし、今回のベルギーの学生は、猛烈な下痢や腹痛、発熱の末に死亡してしまった。
この事件は、医療情報を紹介するYoutuber”Chubbyemu”が紹介し話題になったもの。
2008年、ベルギーのブリュッセルの大学に通っていた20歳の男子大学生が作り置きしていたパスタを食べたところ、食中毒を起こしてしまったという。
安いパスタを茹でてソースをかけただけの簡素なもので、冷蔵庫に保管していたというが、一つだけしまい忘れたまま放置してしまっていた。
家族が気を使ってそのタッパーを冷蔵庫にいれたそうだが、その時には既に雑菌が繁殖してしまっていたと見られている。
そして作ってから5日後、そのパスタを電子レンジで温めて蓋を開けたところ、中からは変な匂いが漂ってきたという。
普通ならそれで捨ててしまうだろうが、なんとそのまま食べてしまい、趣味のスポーツの集まりに出かけて行った。
しかしその30分後、猛烈な頭痛、腹痛、吐き気が彼を襲った。すぐに自宅に帰り嘔吐した後、何時間か横になったという。
更に就寝中でも、真夜中に下痢に襲われ2回もトイレへ行ったりしていたそう。なお、その間は水しか飲まずに、薬の類はとっていなかった。
翌日の朝11時、彼が起きてこないことを両親が案じて寝室へ行くと、彼は息絶えた姿で発見された。
パスタに繁殖していた菌が原因か
検死の結果、原因はパスタであったと断定され、腸内からはパスタに繁殖していたとみられるセレウス菌が大量に検出されたという。
財団法人”東京顕微鏡院”の情報によると、セレウス菌はピラフやオムライスといった米類、スパゲッティといった小麦類に汚染される細菌だという。
この菌は熱抵抗性があり、加熱しても完全に除去されず、常温で放置することで繁殖する。必要な分だけ調理し、あまりものは適切に保存することで予防できるとされている。
日本でも過去に、焼き飯を食べた家族3名が嘔吐型セレウス菌食中毒を発症し、1名が死亡している。
セレウス菌は珍しい菌ではなく、死に至る可能性もある。くれぐれも、食品は適切に扱ってほしい。