この木製の車、手作りなんです!
ペルーから米ニューヨークへ、今まさに車で向かっているパパがいると話題になっている。
しかも、その車とは自作した木製のフォルクスワーゲンだという。
この車を製作したのは、ペルーで大工さんとして働くオルテガさんだ。
ペルーで一般的に家具の材料として使用されるモヘナという木材を使い、木製の車の表面は、船のキャビンなどに使われる防水性の高いニスでコーディングしている。座席はレザーの代わりに、自身のルーツであるドミニカ共和国で見られる竹のような材料を使って作ったという。そして、もともとのモデルは2ドアだったのに対し、オルテガさんはアレンジを凝らして4ドアの車を製作したのである。
なぜ、車を自作することになったのか、事の発端はおよそ4年前にまでさかのぼる。
パパに誕生日を祝ってほしかった娘
2015年、NY在住の当時13歳だった娘のエネリさんはこう話していた。
15歳の誕生日には、パパが自作した木製の車で会いに来てくれることを願ってるわ。
中南米では、15歳の誕生日は「キンセアニェーラ」と呼ばれ盛大にお祝いをされるのが一般的である。しかしエネリさんはそれを望まなかった。
華やかなパーティーよりも、遠く離れて暮らす大工の父親が、自作した木製の車で会いに来て祝ってくれることを切望したのだ。
失敗しても約束を果たすために再挑戦
2017年、約束通りエネリさんの15歳の誕生日に合わせ、木製のシボレーを自作しNYへ向かったオルテガさん。しかし、コロンビアを通過中にエンジントラブルに見舞われ渡米を中断せざるをえなくなってしまったのだ。
それでも娘との約束を果たすため、再度フォルクスワーゲンの製作に取りかかったという。
毎週末製作に励み、やっと完成したのが動画に映る車である。オルテガさんは今年3月にこの車を運転し、現在エネリさんのもとへ向かっている真っ最中のようだ。
エネリさんの17歳の誕生日は7月5日。約束より2年遅れてしまったが、娘のために頑張るパパはこの上なくカッコいい。父親との再会を待ちわびるエネリさんの喜ぶ顔が目に浮かぶようですね。
参照元:Youtube