糞便移植をうけた患者が一名死亡する事態に
クローン病や潰瘍性大腸炎といった腸の病気に対し、現在欧米では糞便移植という治療が行われている。
これは、健康体の人からでた便に含まれる腸内細菌を患者の体に投与する方法で、日本では2015年に施工が承認されたばかりの新しい治療法である。
難病を持っている人への希望と考えられるこの治療法だが、先日アメリカで、医療ミスによりある患者が死亡してしまっていたことが明らかになった。
6月13日木曜日、アメリカ食品医薬品局(FDA)が、薬剤耐性のある細菌のついた糞便を誤って患者に移植し、深刻な感染症を起こし死亡していたという報告を上げた。
治療当時、対象となっていたのは免疫不全を起こしていた2名の患者。両者とも同じドナーの便を移植されていたという。
しかしその糞便には、抗生物質に対する薬剤耐性をもつ「ESBL産生菌」という細菌がついており、移植後2名の容体が急変。うち1名が死亡する事態となってしまった。
またFDAは、実施方法や発生時期など、他の複合的要因については述べていないという。
患者の遺族から訴訟されていると同時に、この治療法を検討している人にとって大きな障壁となるだろことが予想された。これを受け、FDAは糞便移植のリスクについて警鐘をならし、この治療法に関する新しい手順プログラムを発表。医療関係者らには移植前の糞便のスクリーニング検査をかならず行うように求めているという。
参照元:Facebook、Ars technica
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