誰しも幼い頃に憧れたスパイダーマン。パッとしなかった主人公が、遺伝子改良を施された新種の「スーパースパイダー」に噛まれたことから驚異的な視力と体力を手に入れ、悪と闘い人命を救助するストーリー展開に夢中になったチビッコも多かったことだろう。
クモに噛まれたらスパイダーマンになれる
そんなスパイダーマンに憧れた兄弟にとんだ悲劇が起きてしまった。
Brothers let venomous spider bite them in hopes of gaining Spiderman-like superpowers
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.#Spiderman #Bolivia https://t.co/3HNaiotlQu— DNA (@dna) May 26, 2020
5月14日、ボリビアの小さな村チャヤンタに住む3兄弟(12歳、10歳、8歳)は羊の世話をしていた時に、クモを発見したという。そしてクモに噛まれたらスパイダーマンになれると信じた兄弟は、クモを挑発しわざと噛まれたというのだ。
猛毒を持つクロゴケグモだった!
しかし、そのクモは猛毒を持つクロゴケグモだったというのだからとんでもない。
兄弟はスパイダーマンになれるどころか発熱や震え、そして筋肉の痛みを訴え、母親に連れられて行った地域の保健センターで薬を処方されたという。だが、症状は重くなるばかり。そのあともいくつかの病院で治療を受け、最終的には血清療法で落ち着き、5日後には無事退院できたそうだ。
映画の内容を鵜呑みにしないで
ナショナルジオグラフィックによると、クロゴケグモの毒はガラガラヘビの毒の15倍もあり、多くの場合死に至ることはないものの、幼児や高齢者には致命的となることもあるという。クロゴケグモは自分の身を守るために相手を攻撃することはあるものの、自ら攻撃することは滅多にない。
ボリビア政府は「子供たちにとって映画の中のことは現実なのです。子供たちの監視を怠らず映画の内容を鵜呑みにしてはならないことを指導してください」と保護者たちに呼びかけたが、今回の出来事で3兄弟がお母さんにこっぴどく叱られたことはいうまでもないだろう。