主審が黒人選手に中指を立てた!?
5月29日、ラトビアで行われたフレンドリーマッチ、FK RFS対リガFCの試合で起きたワンシーンが物議を醸している。
試合後半にRFSのFWセドリック・クアディオ選手が相手選手と競り合い元のポジションに戻ろうとした時、アンドリス・トレイマニス主審に笛を吹かれ、レッドカードを提示された。
そして、その時に主審が中指を立てるような仕草をしたため、このシーンが切り取られ、海外メディアに「主審が黒人選手に中指を立て炎上」と報じられることとなってしまったのである。
レッドカードの理由を説明したシーン
批判を受けた主審は、当時の行動をこう弁明した。
多くの抗議の電話を受け、弁明するようにクラブに要請されました。あのレッドカードは選手が相手選手に中指を立てたことに対するものでした。しかし彼はなぜ自分がレッドカードを受けたのか理解していなかったので彼の中指を立てた行為がレッドカードに該当したことを説明するために私が身振りで示さなければならなかったのです。
確かに動画をもう一度よく見てみると、クアディオ選手はライン上で競り合った後に相手選手に向けて中指を立てているのがわかるだろう。彼のこの行為がレッドカードに該当し、それを説明するために主審があのような行動に出たのだ。
真実を知ることの大切さ
だが、問題のあのシーンだけが切り取られメディアが勝手な憶測で記事にしてしまったために、主審に対する批判が殺到してしまったのである。
くしくも、5月25日にアメリカで起きたジョージ・フロイド氏の死を巡って世界各国では黒人差別に対する抗議運動がおこなわれているさなかでの出来事だっただけに、多くの人が過敏に反応してしまったようだ。
今の時代、ネット上にはありとあらゆる情報が溢れているが、まるで別人のように加工した画像やフェイクニュースなどもあることを理解した上で、全てを鵜呑みにしてはいけないということを改めて知ることができたニュースであった。