5歳少女の初登園の日、そこに居たのは…
米国では多くの子供たちが新学期を迎える先月、テネシー州在住の1人の少女が幼稚園に入園した。
この少女はアンナ・ストリンスキーちゃん、5歳である。記念すべき登園初日を両親や祖父母らに見送られる子供たちが多いなか、アンナちゃんの目の前にはこんな光景が広がっていた。
ランカスター・クリスチャン・アカデミーの正面玄関の前には、警察官がずらりと並びアンナちゃんのために花道をつくっていたのである。アンナちゃんは大勢の警察官らに見守られながらその道を進み、時には笑顔を見せながら全員とハイタッチをしていく様子が映し出されている。
昨年他界した父親の代わりに同僚らが
実は、ラ・ヴェルニュ警察の刑事だったアンナちゃんの父親ケビン・ストリンスキーさんは、2021年11月に医療上の緊急事態に見舞われた後、亡くなってしまったという。
愛娘の初登園を見届けられなかったケビンさんだが、同僚らはこの日アンナちゃんのために集まった。生前、約20年ものあいだ地域のために献身的に働いてきたケビンさんに敬意を表し、家族として、そして父親としてアンナちゃんの門出を代わりに見届けたいとの思いからこのような一日になったようだ。
愛娘の成長を見守ることができなくなったケビンさんの無念さは想像するに堪えないが、これほど大勢の仲間らがアンナちゃんや家族を思い、側にいてくれることにどんなにか安心しているに違いない。きっとケビンさんも天国からアンナちゃんに精一杯のエールを送ったことだろう。