リアルな赤ちゃん人形を持っていたら人身売買を疑われたおばあちゃん
アメリカのオハイオ州シェフィールド・レイクに住むキャシー・キャドルという女性が言われもない容疑をかけられた。なんとそれは『人身売買への加担』だ。突然彼女宅に訪れた警官は彼女に「あなたが赤ちゃんを売っていると通報がありました」というのだ。彼女はなにも身に覚えはなく「冗談でしょ?」と返事したという。
彼女は何か勘違いされていると思い、彼女が持っていたリアル過ぎる本物の赤ちゃんような人形を警察官に手渡したのだ。それを受け取った警察官は、彼女が人身売買に加担していないことを理解したという。
人身売買と勘違いされるほどリアルなこの人形はBunny Bundles Reborns(バニー・バンドルズ・リボーン)という会社により制作されている。バニー・バンドルズ・リボーンによって作られているこの人形は、認知症やアルツハイマーの治療に使われている。それにしてもあまりにもリアルすぎて外で抱っこしたり、ベビーカーでも押して歩こうものなら本物の赤ちゃんと勘違いされてもおかしくない。
リアル赤ちゃん人形セラピーで得られる効果は?
認知症やアルツハイマーのケアとして導入されている赤ちゃん人形によるセラピーは「ドールセラピー」と呼ばれる。
ドールセラピーは感覚を刺激するものであり、特に女性患者で出産・育児を経験した人に、より効果が現れるそうだ。認知症などを発症するまでに得た感覚を再び思い出すことで、赤ちゃんを抱いた時の感覚や気持ちを思い出し、幸せな気持ちに包まれるという。この幸福感が患者に幸せを与え、癒しになるのだ。
また、人形相手にお話しをしたり、疑似で赤ちゃんのお世話をするだけでも高齢者のやる気増進に繋がる。日本でもドールセラピーを導入する老人ホームやデイサービスセンターが増えている。
関西弁の介護用人形もある
ドールセラピーでは抱っこしたり、一方的に話しかけたりするだけでなく、音声を認識して会話ができる音声認識機能付きの人形もあるのだ。その中で私が気になったのは「桃色はなこ」という人形。桃色はなこは「はなちゃん」が愛称で、たくさんの高齢者に愛されている。
じつはこのはなちゃん、関西弁で会話できるのだ。(英語版もある)関西のお年寄りにとても人気のセラピー人形となっている。はなちゃんはお話もできるし、歌を歌うのも得意。首や口も動き、瞬きもする。はなちゃんは音声を認識してくれるので会話のトレーニングにもなる。
はなちゃん、めっちゃ可愛い。大好きとか好きと言われたら人形でも嬉しい。確かにセラピーになりそうだ。
弾丸トークのはなちゃん。食い気味で話して来たりたまに無視したりする。おばあちゃんとのやりとりがめっちゃ笑えるwww
一人寂しく生活するより、人形が相手でも毎日会話できるのは高齢者にとっていい刺激になるはずだ。キャシーの例のように人身売買を疑われるくらいリアルな赤ちゃん人形よりも、はなちゃんみたいにそこまで見た目がリアルじゃないけど会話ができるユニークな人形のほうが色んな意味で安心して使えそうだ。
ちなみに桃色花子は49,800円(税抜)となっている。一人で暮らしている祖父母がいるならプレゼントしてあげれば喜ばれるかもしれない。
参照:Youtube12、桃色はなこ公式ホームページ、METRO