日本でタトゥーは、あまり良いイメージを持たれているものではない。銭湯などでは、体にタトゥーや入れ墨のある人の入浴が拒否される場合もある。
でも、いま話題になっているタトゥーの背景を知れば、そんな印象も変わるかもしれない。
自分の家のタトゥー
先日、あるユーザーがネット掲示板にアップロードしたタトゥーの写真が話題になっている。
その写真がこちらだ。
大きな木が家に突き刺さっているタトゥー。実はこれは、このユーザー本人の家をモチーフにしたタトゥーである。
しかし、もうこの家は存在していない。火事で消失してしまったのだ。
父と母と飼い犬が犠牲に
2017年6月、アメリカ・ミシガン州に住むドミンゲス一家を炎が襲った。後の調査で、プロパンガスの設備に問題が起きたことが原因だと判明した。
大きな爆発が発生し、炎は15メートルもの高さに及んだ。
当時、その家にいたのは父のブルースさんと母のキャシーさん、娘のキムさんとペットの犬であった。
その中で助かったのは、キムさんただ1人。隣人がなんとか彼女を助けてくれたそうだ。
事故の後の写真がその悲惨さを物語る。
その後、海外にいた2人の娘も、家があった場所に戻ってきた。その内の1人が、先ほどのタトゥーを入れた女性だ。
それでも前に進む
「何もかも壊され、いくつかの写真だけが残りました」彼女は写真にコメントを添えている。「でも私たちは前に進まなければなりません」
先ほどのタトゥーをよく見てみると、父と母のイニシャルが木の幹に刻まれ、右の窓から犬の影が見えている。
彼女はこんなコメントも残している。「私は同情を引きたいわけではありません。助けてくれる人を頼ればいい。泣いてもいい。失った人と一緒にいたいと願ってもいい。傷が簡単に癒えることはありません。でも、とにかく何でもやってみることが大切だと思います。」
自分が生まれ育った家を忘れまいと刻まれたタトゥー。このタトゥーは、火事で多くを失った彼女のよりどころとなることだろう。
許諾元:FuckThisStupidFuckingShit
参照元:CLICK ON DETROIT1、2