そういえば最近の日本では、野良犬を見かけることは少なくなってきた。きっと行政の地道な努力が実を結んでいるのだろう。
野良犬はただ可哀想なだけでなく、狂犬病などの様々なリスクを孕んでいる。
しかし世界には、まだまだ野良犬の対処まで手が回らない国も多くある。
インドネシアもそんな国のひとつだ。
そのインドネシアのバリ島で、拾った犬を育ててみたら立派なハスキー犬だったという出来事が起こっている。
同じ犬とは思えないレベル!
こちらが拾ってきたばかりの犬の様子だ。
瞳は濁り肋骨が見えるほど痩せこけ、一部には皮膚病も見られる。とてもじゃないがハスキー犬には見えない。
そしてこちらが現在の様子だ。
劇的ビフォーアフターもビックリな変わりっぷりだ!
彼女の名前は「希望」
飼い主のリコ・ソエギアートさんは道端で犬を見つけたときの印象をこう語る。
「ハッキリ言って、最初は特別な犬だとは思えませんでした。しかし直感で、この犬を助けなければと感じたんです」
そうしてリコさんは犬に「ホープ(希望)」と名付け、まず獣医師にかかり適切な処置をし、丁寧にグルーミングし、栄養たっぷりの食事を与えた。
リコさんの献身的な世話のおかげでホープはみるみるうちに元気になり、気がついたら立派なハスキー犬になっていたのだ!いや、元からハスキー犬だったのだが。
どこからどう見ても綺麗なハスキー犬のホープ。元野良犬だったとはとても思えないほどだ。
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リコさんを含む多くのインドネシア人は、ヒンドゥー教を信仰している。そしてヒンドゥー教では、犬は神の使いであると信じられるという。
しかしホープにとっては、まさにリコさんこそが「神の使い」だったことだろう。
2人の友情がいつまでも続くことを願ってやまない。
許諾元:Rico Soegiarto