おとぎ話×現実
おとぎ話と現実が絶妙にリンクした時、それは「都市伝説」という形で言い伝えられていく。
例えば、かぐや姫は宇宙人だとされたり、天狗は西洋人だとされたり、日本でもその例は枚挙にいとまがない。
それは海外でも同様である。そのひとつが、『アーサー王伝説』に登場する岩に刺さった剣のエクスカリバーだ。引き抜けた者だけが王になれるといわれるエクスカリバーは当然、おとぎ話だと思われていた。
しかしイタリアの聖ガルガーノ修道院には、岩に刺さった剣が残されているというのだ。
こちらがその画像だ。
The TRUE EXCALIBUR ‘SWORD in the STONE’ is of Saint GALGANO in Italy https://t.co/9gCNUpACwO pic.twitter.com/RdSN2cLNk9
— Web Voice™ (@webVOICEnews) 2017年1月19日
確かに岩にズップリ刺さっているが・・・果たしてこれは本物のエクスカリバーなのだろうか?
これがエクスカリバーなのか?
修道院があるトスカーナ地方の言い伝えによると、この岩が誕生したのは12世紀のこと。傲慢な騎士ガルガーノが天使に「物欲を捨てよ」と言われたとき、「それは岩に剣を刺すくらい難しい」と反論し、実際に剣を岩に突き立てた。すると岩はまるでバターのように柔らかくなり、剣は刺さってしまったという。
嘘くせ~と思われる方も多いかもしれないが、実際に現代の専門家が科学的に調べたところ、剣は12世紀のものであることが判明した。
ちなみに『アーサー王伝説』にてエクスカリバーの記述がなされたのは13世紀頃、つまりこの剣が登場した後ということになる。
とすれば、この剣が『アーサー王伝説』のモデルとなっていても不思議ではない。
とはいえ『アーサー王伝説』は、ケルト叙事詩など様々な要素によって成立しているため、断定はできないようだ。
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神話に出てくる都市トロイアの遺跡が実際に発見されたように、もしかするとエクスカリバーも実在しているのかもしれない。
みなさんもご存知のとおり、事実とは常に、小説よりも奇なるものなのだ。