技術の進歩はめざましい。最新の機器を使えばそんなことも!?ということまでできてしまう。
先日、行われたイヌの手術でも最新の機器が活躍したようだ。
3Dプリンターで頭蓋骨を作成
アメリカ・ペンシルベニア州のある家族に飼われているパッチスというダックスフンドは、数年前から頭頂部にこぶができていた。それでも元気に走り回ったり孫と遊んだりしていたので、始めは飼い主もあまり気にしていなかったそうだ。
しかし、そのこぶは大きくなり続け、さすがに飼い主家族も心配になってきた。そこで動物病院を訪れ診察を受けたところ…頭蓋骨の上に腫瘍ができていることがわかった。その腫瘍は脳や眼を圧迫しており、取り除くための手術が必要だと判断された。
「まるでオレンジのようなサイズだった」と話すのは手術に携わったオブラク医師だ。
その手術では頭蓋骨ごと腫瘍を切除する必要があったため、その代わりとなるものが必要だ。しかし万が一、それが脳を傷つけるようなことがあれば、後遺症が残る可能性もある。そこで医師たちは、3Dプリンターでパッチスの頭の形に即したものを作成し、それを使用することにした。
手術の結果は…
実際の手術で使われたプレートが紹介されている。
今年の3月、素材にはチタンを使い、3Dプリンターでプレートを出力し、手術が行われた。そしてその結果は…見事成功!現在はこぶもなくなり、元気に暮らしているそうだ。
医師はこの3Dプリンターを用いた方法が、将来的には人間の治療でも同様の方法が使用されるかもしれないと期待を寄せている。
技術の進歩がパッチスの命を救うことになった今回の事例。これまでは助けられなった命も救うことができるようになってほしい。