近年、アメリカで頻発する大規模な山火事。今年11月にカリフォルニア州で発生した過去最大規模の山火事の死者は88人にものぼっている。
山火事の主な原因となるのは、雷や乾燥などの自然発生的なもの、そして人間による火の不始末である。
赤ちゃんの性別を公開するために爆発!?
先日、アメリカの森林局(USFS)は、2017年4月に起きたアリゾナ州の山火事の原因を示す映像を公開した。
撮影したのは、アリゾナ州ピマ郡在住の国境警備隊員、デニス・ディッキー氏(37)。
彼はこの日、出産を目前にしていた子どもの性別をお披露目するパーティを開いており、その中で、火薬を大量に詰めた箱を用意し、野原で爆発させたのである。
しかしながら、ディッキー氏はこの催しが重大な事態になるとは夢にも思っていなかった。
ショットガンで箱を撃つと、男の子を示す青色の煙幕が一斉にはじけ飛ぶ。周辺には乾燥した燃えやすい草木が密集しており、お祝いムードになる間もなく、一斉に燃え広がったのだ。
慌てて消そうとするも、わずか数秒で手が付けられないほどに燃え広がる。動画内で、事の重大さに気づいた男性が、「荷造りをしろ!!」と繰り返し叫んでいた。
その後、ディッキー氏はすぐに消防へ通報。しかし消火が間に合う事はなく、そのまま約18200ヘクタール(45000エーカー)を焼く山火事へと発展してしまったのである。
被害範囲は、東京ディズニーリゾート18個分にも及び、地元に住む数百世帯が避難。消防士800人が動員された末、やっと鎮火したとのこと。
幸いにも死傷者はでなかったというが、ディッキー氏にはなんと1000万円(12万ドル)と、月5万6000円(500ドル)×20年の賠償請求がされたという。
当初は裁判で、約9億円(800万ドル)もの賠償があがっていたとのことなので、これでもかなり安くなった模様。
ディッキー氏は、他の人が二度と同じ過ちを繰り返さないよう、動画の公開に同意したそう。地元紙のインタビューでは、「これには今でもとてつもない恐怖を感じている。本当に人生で最悪の日だった・・・。」と明かしていた。