【蛇人間】皮膚がぼろぼろはがれていく・・・見た目のせいで退学させられた少女の悲劇

健康

皮膚が剥がれ落ちていく・・・

インドに住む16歳の少女、シャリニ・ヤダブちゃんはある難病に悩まされている。

紅皮症(こうひしょう)と呼ばれる皮膚病の一種だ。

この病気にかかった患者は、上の画像のシャリニちゃんのように、皮膚が焼け焦げたような状態になり、ぼろぼろと剥がれ落ちてしまうのだ。

現地のニュースによると、幼いころから、この病気に悩まされているシャリニちゃんのケースは特に深刻で、治療することが不可能だと報じられている。

約2ヶ月ごとの脱皮

シャリニちゃんの紅皮症の症状は、主に全身の皮膚がうろこのようになり、剥がれるというものだ。生まれたときから、彼女の皮膚は、約45日に一回、蛇の脱皮のように、すべて剥がれ落ちてしまうらしい。

そして、シャリニちゃんの皮膚は放っておくと、乾き固まってしまい、歩くのさえ困難になってしまうのだ。

それを防ぐために、昼夜問わず、1時間ごとに水に浸し、3時間ごとにクリームを全身に塗らなければならない。

しかし彼女の家族は祖父母含め、8人の大家族。食べていくことに必死で、そのクリームを買う余裕がなかなかないという。

死を選んだほうが楽・・・

最悪なことに、クラスメイトを怖がらせてしまうという理由で、シャリニちゃんは学校を退学させられてしまった。誰もが教育を受ける権利があるのにもかかわらず、見た目の違いだけで、学校がその権利を取り上げるなど、なんとも憤りを感じる。

そして、娘にこれ以上悲しい思いはさせたくないという必死の思いの母は、シャリニちゃんを連れ、数々の医者をたずね回った。しかし、シャリニちゃんを治すことのできる医者は誰一人いなかった。

精神的にも追い込まれてしまった、シャリニちゃんの母は、

「彼女の皮膚が剥がれ落ちていくのを見て、自分の無力さを感じるわ。死を選んだほうがシャリニにとって楽なのかもしれない。悲惨な人生を生きるより、死んだほうが良い。」

娘が苦しむ姿を見るのが耐え切れない様子だ。

それに対し、シャリニちゃん自身は苦しい胸のうちをこう語る。

「本当は学校で勉強したかったのに、やめさせられた。みんなが私を見て怖がるから。家族も私の病気のせいで苦しんでいるわ。でも、私がなにをしたっていうの?私がこの病気に苦しめられるような罪をいつ犯したっていうの?生きたい。お願い・・・できるなら誰か私を助けて・・・

シャリニちゃんの、勉強をしたい、ただ当たり前の生活を送りたいという思いが、ひしひしと伝わってくる。この病気は身体だけでなく精神的にも彼女を追い込んでいるのだ。できるものなら、いますぐにでも助けてあげたい。

ところで、治すことが不可能と報じられているこの紅皮症という病気。本当に治療法はないのだろうか。

治療法はある?

紅皮症はそもそも、内臓疾患などから続発して現れる皮膚の異常反応であり、厳密には病気ではない。そして、原因の病気や症状によって、様々な種類に分けられる。さらに、紅皮症の根本の原因によって治療法も変わってくる。

海外のニュースサイトには、紅皮症としか報じられていないため確実ではないが、症状から察するに、シャリニちゃんの紅皮症は先天性魚鱗癬様紅皮症(せんてんせいぎょりんせんようこうひしょう)であると考えられる。紅皮症の中でも、極めて治療が難しいものだ。

この先天性魚鱗癬様紅皮症、まったく治療法がないというわけではないが、特効的な根本的な治療法がないというのも事実で、現在の医療技術では、軟膏や保湿剤などを使って症状を和らげるのが精一杯のようだ。

しかし希望も

研究者
しかし、まったく希望がないわけではない。

現在、日本も含め世界中で、多くの研究機関で治療法の開発が進められている。日本では、難病医学研究財団の支援を受け、名古屋大学や北海道大学の医学部皮膚科が根本的な治療の開発にむけ必死に研究を進めている。

日本にも100人から300人ほどいるといわれている先天性魚鱗癬様紅皮症の患者。シャリニちゃんだけではなく、同じ病気に苦しむひとたちが救われる日もそう遠くはないのかもしれない。

参照元:Daily Mail OnlineTwitter

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マル太

身長185cmのうどの大木。最近、筋トレはまってます。プロテインはバニラ味よりチョコ味派。好きな食べ物はささみフライ。はまった言葉は、「どうにかなるさ」。基本休日はボーっとしている大学生です。

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