世界で最も雷が落ちる場所
ベネズエラの北西に位置する、南アメリカ大陸最大の湖であるマラカイボ湖。
この一見のどかに見える湖だが、あることで有名なのだ。
それは雷。マラカイボ湖に流れ込むカタトゥンボ川の河口は世界で最も雷が落ちる場所と言われているのだ。
では、どれくらい雷が落ちるかというと、これぐらい落ちます。
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いや、冗談や作り話ではなく。ホントマジなんです。
カタトゥンボ川の河口付近では、年間1㎢に平均250回も雷が落ちるというのだ。しかもこの250回は、あくまでも落雷の数であって稲妻(稲光)は含まれていない。1時間に3600本の稲妻が走り、ひどい時には9時間鳴りやむことがないらしい。
これは、空を這うように走る、スパイダーライトニングといわれる稲妻。
ただ”鳴りやむ”とは言ったものの、カタトゥンボの落雷には音が無いのだ。にわかに信じられないが無音の落雷なのである。
ちなみに2013年に、最も雷が落ちる場所としてギネス世界記録にも認定されている。
ただし、これだけの雷が落ちるのは、今にはじまったことではない。
15~17世紀にかけての大航海時代には、既にこの付近での雷は認知されており、付近を航行する船乗りは、カタトゥンボの雷を灯台代わりに利用していたらしい。
ここまで落雷が多いのだから、そろそろ落雷を利用した発電方法が発明されてもいいような気がしなくもない。
では、なぜこれほどまでカタトゥンボ川の河口付近に落雷が集中するのだろうか。
風と地形が生み出す雷雲
アンデス山脈に3方向を囲まれた湖の上空には、そこに吹き込んだ風から生まれる電気を帯びたくも、電雲が形成されるのだ。よって常に生み出され続ける電雲によって止むことのない雷が生まれるというのが大きな原因らしい。
しかし、原因が完全に解明されたわけではなく、雷雲の発生には地盤に含まれるウランや、温度差のある風など様々な要因が考えられ、いまだ謎も多いそうだ。
それにしても4世紀以上にわたり、鳴りやまない雷とは衝撃的である。地球が生み出した神秘と言えよう。