エジプトのピラミッドは1983年から登頂禁止で、研究目的など特別な場合を除きその威容は遠くから眺めるしかないのが現状だ。
エジプトの遺跡群を空から超接近撮影!
ブラジル出身のヤニス・テルジス氏は、ギザの大ピラミッドやスフィンクス、ルクソール神殿などの世界的に有名なエジプトの遺跡群を合法的に撮影可能なパラモーターイベントに参加した。この映像はその時のもの。
過去に見たことのない角度から、ピラミッドやスフィンクス像への超接近映像を堪能できる大変貴重な映像である。
昔は気軽に登頂できていたピラミッド
登頂が法的に禁止される以前、ピラミッドには結構気楽に登頂することが出来たようだ。
てっぺんでお茶をしたり、エジプト人と観光客がピラミッドにわらわらとよじ登る写真がたくさん残っている。しかし、写真を見るに登頂にはかなりの危険が伴いそうだ。
ちなみに、初めてピラミッドに登った日本人は幕末の遣欧使節団「池田使節団一行」と記録が残っている。その様子は書籍「維新前夜―スフィンクスと34人のサムライ」に詳しい。ピラミッドと侍たちの印象的な写真はネットでご覧になった方も多いのではないだろうか。
登頂禁止となった理由は、滑落の危険があることと遺跡保護の観点からの2点である。
そういった意味でも、このパラグライダーによる撮影は遺跡保護をしつつ、超接近して楽しむことが出来るうまい手と言える。もちろん、操作に長けた熟練パラグライダーのみに限られるだろうが。
100年以上前、侍たちは艱難辛苦を乗り越えエジプトに至った訳だが、現在は家にいながら、かつて見たことのないピラミッドの姿を堪能することが出来る。時代の進歩に感謝である。