とある70歳のスペイン人女性はここ1年の間に呼吸器の異常を数回感じ病院を訪ねて検査を受けた。すると、その肺の中に9ミリの金属製の『ネジ』が発見された。

気管支ファイバースコープで撮影されたこの映像では、ネジが呼吸器の内部に収まっていることが確認できる。

今月14日、アメリカのタブロイド紙『New York Post』紙の報じるところによると、このスペイン人女性は不調を訴えてスペイン・ガリシア州ポンテベドラ県にあるヴィタス・ビーゴ病院を訪れたという。X線検査と気管支ファイバースコープによりこの女性の肺の中に“金属製のネジ”が発見され、この件は世界的に話題となった。

このスペイン人女性は10ヶ月ほど前に歯科治療を受けていて、ネジはその治療中に女性の体内に入り込んだと推定されている。歯科治療では2つの交換用骨インプラントが装着され、続いてヒーリングキャップが装着されたという。治療は2ヶ月間ほどかかった。

つまり、この女性の肺の中には少なくとも8か月間はネジが閉じ込められていた計算になる。女性は、治療中どこでそんなもの体内に入り込んだのか、記憶は全くないという。幸いにも、取り出しはそれほど困難ではなかった。医師は鉗子を使って、わずか数時間で彼女の肺からネジを取り除くことができた。女性はその後退院し、順調に回復しているという。

8ヶ月もの長い間、ネジが肺の中にあったという驚きの症例であるが、体内に固形物が長期間放置されるというのは珍しい例ではない。
当サイトedamame.でも過去に、5年前に失くした鼻ピアスが肺から見つかるという例をご報告させて頂いている。この例もチューブで容易に取り出すことが出来たようだ。

どちらの件も当人は異物が入り込んだ瞬間を全く覚えておらず、当初体調不良も感じていない。しばらく経って不調を感じてから病院で検査を受けたと言う点が共通している。軽い体調不良にはどんな原因が隠されているかは計り知れない。不調を感じたらなるべく早く検査を受けるのが肝要なようである。

参照元：NewYork Post、Youtube