暴行を受けそうになった白人男性を救出
イギリス・ロンドンでも広がっている「Black Lives matter（BLM）」で、大きな波紋を呼ぶ瞬間が激写された。
Easily my favourite photo of the day. A BLM protestor carries a far-right ‘counter-protestor’ to safety as fighting breaks out in Waterloo, London. Tell me again how ‘both sides are the same’. They’re not, they never have been + they never will be. This image will become iconic. pic.twitter.com/cba0xA8cxB
— Lauren Townsend (@LaurenJTownsend) June 13, 2020
6月13日土曜日の朝、ロンドンのウェストミンスターでは極右グループとみられる集団が集会を開いていた。また、その近くのトラファルガー広場でもBLMのデモが行われており、2組のグループが衝突した。
そのうち、極右グループの一人の男が殴られたという。
BLMの参加者は男にさらなる暴行を与えていたが、黒人男性が担ぎ上げ救出したのである。
この写真はSNS上で大きく拡散され、人々に衝撃を与えることとなった。
翌日の日曜日、救助にあたったのはパトリック・ハッチンソンさんという男性であることが判明。パーソナルトレーナーをしている2児の父だという。
英メディア「Channel 4 News」が、ハッチンソンさんに取材を決行した。
"If the other three police officers who were standing around when George Floyd was murdered had thought about intervening like what we did, George Floyd would be alive today."
Patrick Hutchinson, who was pictured carrying a protestor to safety at violent demo says what happened. pic.twitter.com/IdTT8spuG4
— Channel 4 News (@Channel4News) June 14, 2020
ハッチンソンさんは、白人の男の命が脅威にさらされていることに気づき、彼を助け出して機動隊に支援を求めたという。
「もし自分がジョージ・フロイドさんが殺害されたときに現場にいた三人の警官だったなら、同僚と協力して割り込んで、止めさせるだろうと思います。
私が男にやったことを、もし彼らがしていたなら、ジョージ・フロイドさんは今も生きていました。」
この出来事は、極右の男が他の仲間に見捨てられ取り残されていた時に起こっていたという。次々と襲い掛かるBLM支持者をみて、ハッチンソンさんは「非常に混乱していて集団暴走のようだった」と語っている。
他にも極右の男を助けようとした人々がいたようだが失敗しており、ハッチンソンさんは仲間と協力して、防波堤のように周りを囲んで救出した。
救護中も叩かれているのを感じたといい、一緒に取り囲んでいた仲間も英雄として賞賛されるべきだと明かしている。
この出来事の後、ハッチンソンはオンライン上に「黒人対白人ではなく、全員対差別主義者なんだ。俺たちはお互いに背を向け、助けを求める人を守ったんだ。」と投稿していた。
暴力は何も生まないということを彼ははっきりを示したに違いない。
