職場で快適に過ごすには、仲間との人間関係の構築が必須だといえるのではないだろうか。
媚びる必要はないが、中には初出勤のご挨拶として菓子折りを持っていく人もいるだろう。
そんな「初めまして。これからよろしくお願いします」の気持ちを込めた同僚へのプレゼントが仇となり、初日に解雇された消防士がいると話題になっている。
プレゼントで解雇されるなんて、一体どういうことなのだろうか?
手土産は『スイカ』
アメリカでは初出勤日にはドーナツやマフィンなどを挨拶代わりに持っていくことが通例となっているが、今回解雇となったロバート・パティソン(41)は、違うものを手土産にしていた。
彼が用意したのは、ピンクのリボンを付けた大きな『スイカ』。これが解雇のきっかけになったというのだ。
スイカ?!夏の果物代表のスイカが解雇の理由なの?!
実は、スイカの原産地はアフリカといわれており、奴隷としてアメリカに連れてこられた黒人たちが、農業でスイカを多く広めたことや、夏場にスイカを好んで食べていたことから、アメリカでは昔から黒人を『スイカ』で揶揄することがあるのだ。
そして、パティソン氏が配属されたのは、約90%がアフリカ系アメリカ人の黒人が多い消防署だったのだ。
黒人には、なにかと差別の対象とされてきた背景がある。
パティソン氏があえてスイカを選んだのか、たまたまだったかについては明らかとなっていないが、知ってか知らずかに関わらず、差別的なプレゼントに対して敏感に反応してしまうのは仕方ないことであろう。
消防長官は「デトロイトの消防署で起きた差別について寛容になる必要は一切ない。」と発言しており、厳正な審査の上、解雇が決定されたという。
ちなみに、スイカのほかにも「フライドチキン」も黒人を揶揄するときに使われるものだが、日本ではあまり知られていない。
その結果、過去にカーネル・サンダースにスイカを持たせたとして、日本人が黒人差別していると海外で話題になったこともあるようだ。
これに関しては完全に偶然の産物であろうが、知らないって怖いなと改めて思わされる出来事なのであった。
参照元:7 NEWS BOSTON、imgur